ロボクロへのお題は『あくまで僕が、あなたを愛していたいんです。』です。
お題元様はこちらです。
https://shindanmaker.com/392860
ライトの目、くるみ割り人形みたいな口。ペダルにプロペラ、体のあちこちからミサイル。口からちびロボが出てきて、敵を掴んで空中爆破。
どこをとってもカッコイイ。
出来る限りの兵器を詰め込んで創り上げた、僕の最高傑作。と言っても過言ではなかったのに。
あぁ、それなのに。どこに行ってしまったんだ。僕の、僕だけのシリアルゼロ。
上の連中からシリーズの廃棄処分を言い渡されたって、君だけは残しておくつもりだった。
でも君は姿を消してしまった。たったひとり、僕を置いて。
だだっ広いだけの元研究所で、君を探す研究を続ける物悲しさといったら無い。
覚えてるかい、この椅子。背面からあちこちにコードが繋がったここで、君は生まれたんだよ。
この椅子を君がいたく気に入ってしまって動こうとしないから、背中に収納できるレプリカを用意したりしてさ。
戦闘方法の変更をした時、君はひどく落ち込んだけど、その後は結構ノリノリでミサイルを使いこなしていたよね。
君が僕のもとから独立しようとしていた事、知ってたよ。まさか本当に実行してしまうとはね。そのアグレッシブさ、誰に似たんだろう。
君の痕跡が残ったここで、君を探す研究を続ける。ふふ、何だか楽しくなってきた。
けれど、それと同時に、とても寂しいと感じるんだ。
ありがちな表現を使ってしまえば、失って初めて気がついた。
何となく君だけは残しておこうと思ったのは、君が僕にとって替えの効かない存在だったからなんだって。
君は今、どこにいるんだ。
誰かに虐められたりしてない？ 粗大ごみとか言われてない？ 盛大に自爆とかしてないよね？
誰に何と言われようと、他人の評価なんて気にしなくていい。僕も部下や上の連中から何て言われても気にしない。
たとえ君が僕のことをメモリから消去してしまっていたとしても、僕は君を探し続けるよ。
だってロボ、君は僕の…大切な友人なんだからね。
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